洋の東西を問わず語り継がれる珊瑚パワー
珊瑚は、仏教経典に七宝の一つと記され、正倉院には東大寺の大仏開眼式に用いた珊瑚のついた王冠が所蔵されています。日本でも七福神が宿るとされ、十九の厄年の娘に珊瑚を贈るのが慣習となっていました。 ギリシャ神話にはペルセウスが退治したメデューサの首から、地中海に滴り落ちた血が珊瑚になったという逸話が語られています。 そのためか悪魔や怪物を撃退し魔除け・招福の効き目があるとされ、ローマ人の兵士たちは、魔除けや負傷避けのお守りとして身に着け、戦場に赴き、子供を災厄から守るために揺りかごにかけていたそうです。 英国王室でも、王女誕生から一年間は宝石珊瑚のネックレスをベッドに提げておくようですし、アン王女も、安産のお守りとして、宝石珊瑚を身に着けて産室へ入られました。このように、東西を問わず珊瑚の魔除け招福の力は語り継がれています。 今も、イタリアでは小物やカメオの細工物がみられるように、かつては地中海が主産地で、日本も輸入して櫛、簪などの見事な装身具をつくってきました。 現在は、日本近海、西太平洋、台湾が主産地となり、ヨーロッパに輸出しています。特にもっとも評価の高い血赤珊瑚は高知沖の特産品として世界中で愛されています。
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招運珊瑚展
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