ゆとり世代の問題も世間では取りざたされて教育の難しい世代が増加して、各地で上司を悩ませているようですが、長年、社員研修に携わってきた経験から言わせてもらえば、成長する人は平均して、叱られ方がうまいのが特徴です。
なかなか、叱られて素直に注意されたことを受け入れることは難しいことですが、叱ってくれる人の気持ちを思いやる心が生まれたら、全然違う叱られる態度が取れるのではないでしょうか? ☆「叱る」と「呵る」の意味。 まず叱るという漢字自体が変節してしまったことを知って欲しい。 元来、「叱る」という字は「呵る」と表現されていた。 これは読んで字のごとく「可能性のある人を口で諭す」と言う意味です。 現代の「叱る」と言う文字は口に匕首(あいくち)と書き、人を刺す意味となってしまいます。 本来の口で可能性のある人を諭すという意味を理解して、叱られることを理解してくれたら、呵る方にも呵られる方にも大きな変化が生まれると思のだが? さらに、「呵る」に似た行為で、その実、まったく違う行為の「怒る」との違いを考えてみましょう。 「呵る」・・・自己犠牲 「怒る」・・・自己本位 と分類できるのではないでしょうか? 「呵る」時には、その裏には「愛の反対語は無関心」「優しさが故の厳しさ」の言葉にあるように、呵られる人に良くなって欲しいという愛情があり、教えてあげたいという願いがあり、呵かった後にはフォローがあります。 「怒る」方は、自分のイライラや不満を、自分より立場の弱い人に、感情に任せてぶつけてしまうことで、怒った後にはフォローもない行為と考えられます。 漢字の通り「奴【やつ】」という相手を見下した気持ちの表れでもあるかと思います。 他人の子供が電車の中で騒いでいても、無関心に見過ごすお母さんが、自分の子供には、真剣に叱る心理は理解してもらえると思うが、逆に人に迷惑をかけている我が子を放置しするようなお母さんに育てられた子供は可哀想です。 いずれ社会で必ず、そのツケは払うことになるからです。 ☆叱られ方の基本。 ①呵る人の心中の辛さを理解する 私も経営者となって社員を呵ることも多いのですが、呵った後は、自問自答して、呵った相手のことが気になってなかなか寝付けないことも多いものです。 ②陳謝が先で言い訳は後で。 呵ってくれる人をありがたいと受け止める心の訓練と準備を日頃からしておいて、「自分には可能性があるから、愛を持って諭してくれる」と信じて「有難い」という気持ちで受け止めれば、「呵ってくれてありがとうございます」の姿勢が出て、呵る人も柔らかくなるでしょう。 「でも、しかし、どうして」はとにかくタブー! ③ふてくされる、泣かない。 ふてくされたり、泣くのは社会人の世界では、子供の甘えと思われる事を忘れないで。 ④傾聴の姿勢をしっかりとる。 うなずく、TPOに合った姿勢、メモを取る。の傾聴の姿勢を忘れずに。 ⑤個人攻撃的に思える時も理由があることを理解する。 有名な長島茂雄読売巨人軍終身名誉監督が名監督川上の時代に、王選手ではなく、キチンとやることをやっている長島選手がことごとく呵られていたそうです。 理不尽と思われる注意にも長島選手は爽やかに呵られていたそうです。そんな長島選手の態度を見て、周りの選手が、自分たちに代わって呵られている長島選手に気づき、全体が成長して巨人軍の黄金時代が作られたとも言われています。 ⑥良き相談相手を持つ。 呵られ上手を目指していても、やっぱり信頼している人からの注意は、心が落ち込むことも多いでしょう。 そんな時には、愚痴や弱音を聞いてくれる良き友人を持つことは最高の良薬となります。 この呵られ上手を自分のものにしたら、仕事だけでなく、家庭生活や恋人との人間関係も劇的に改善される事は間違いありませんから、簡単には行かないと思いますが、努力して顔晴って下さい。 我が社でも呵られ上手の社員がいますが、どんなに厳しく呵られても、「ありがとうございます。至らない点をご指摘頂いて。」と最後は一言添えて気持ちよく頭を下げてくれて、帰り際にも、明るい声で「今日はありがとうございました。明日もよろしくお願いします」と爽やかに帰ってくれます。 呵った私としては、この爽やかな態度でどれだけ救われるか、呵かる立場になれば良くわかると思います。 呵りやすい人は、何か上司が気がついた時に、直ぐに注意しやすので、短期間でグングン成長します。 我が社の呵られ上手の社員も三年で我が社のナンバーワン販売員に成長してくれました。
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